Shinoのひとり言

この前の木曜日、大好きだったおばあちゃんが亡くなった
94歳
体が弱り始めてからは老人ホームで過ごしていた
歌を聴きたいって言ってくれたおばあちゃん
何度か老人ホームでもライブをさせてもらった

思い出はいっぱいある

自営業で両親共働きの家の私は、小さい頃は、おばあちゃんの家でよく面倒をみてもらった
おばあちゃんは、スーパーのチラシをいっぱい置いてくれていて、私はその裏にお絵描きしたりしたていたけど、いつの頃がお勉強を教えてくれたおばあちゃん
小学校入るまでには、ひらがな、カタカナ、たし算、引き算、九九も出来た

その頃のお風呂は五右衛門風呂で、おじいちゃんがマキをくべてお風呂沸かす毎日
「湯かげん、どうや？」って外から聞いてくれ、おばあちゃんは『まだぬるいわ』って
そこそこ熱いお湯なのに
体洗って、その湯船に浸かり、100まで数えないと出れないルール
うまく数えられなかったら、また1からなんだ
ゆでダコ状態の私だったけど、5歳で100まで数えられ、いつしかこんなにたくましくなってた
夏にはスイカ作り、お手伝いもしたけど、運ぶのを失敗してよく落としたりもした
割れたスイカは、そのまんまみんなで食べたりもしたなぁ！
3つ上のお兄ちゃん、ヤンチャな性格だったからイタズラばかりしておばあちゃんによく怒られてた
それを見ていた私は、怒られないようにお兄ちゃんより少しお利口さんで、おばあちゃんにはいっぱいほめてもらった
年賀状を書くことも教えてもらった
保育園の頃からお友達やお世話になった園の先生に年始の挨拶を書いた

テストで100点をとると、おこづかい100円くれた
そして、いっぱいほめてくれた
だから、次も頑張る

小学校ではクラスの委員長やりなさい
高学年になると、児童会に入りなさい
中学校では、生徒会長やりなさい

これもおばあちゃんの教えだったなぁ

無口なおじいちゃんとよく喋るおばあちゃん
私も喋りは好きな方だけど、おばあちゃん程ではない
どっちかと言うと聞き役

田舎のスーパーは遠い、クルマで10分程かかる
18歳になり、運転免許をとってからは、週末はスーパーにおばあちゃんとよく行った
いつも買うのは、卵と牛乳、ホットケーキの素
私が好きなホットケーキの材料なのだ
おばあちゃんが作るホットケーキは、なぜか分厚い
ホットケーキなのに、スポンジケーキぐらいあるんだ

そして、おばあちゃんが「ジュース飲むか？」と言うと、なぜかリポビタンD
私疲れてないんやけどなぁ〜これジュース？

おじいちゃんが他界し、おばあちゃんは一人寂しそうだった
その頃から私に会うと口癖のように「彼氏はいないのか？」「結婚したい人いないのか？」と
あまり耳を傾けない私に一通のお手紙
おばあちゃんは、こんなことを書いていた
「最近、字を書くのもたいへんでこんな汚い字ですみません。一生一人は寂しいものです。良き相手を見つけて、幸せになって欲しい、それが私の願いです」と

それから数年後、老人ホームにいる旦那さんを紹介すると、おばあちゃんは喜んでくれた
昔のように思ったことをうまく喋れないおばあちゃんが言ってくれた一言
旦那さんには「この子をよろしくお願いします」
私には「男前やなぁ〜」
男前好きは血すじだったんだ笑

おばあちゃんは私のテレビの番組をいつも見てくれて、老人ホームのお友達に自慢してくれていた
耳がとおくなり、声はあまり聞こえなくても、毎回かかさず見てくれていたんだって

94年の人生
どうだった？
孫、ひ孫、親戚の人、近所の人、たくさんの人がお通夜、お葬式に来てくれた

お葬式で兄が挨拶した時に、兄の子供達、姪っ子2人が私の横で大泣きした
さっきまで笑ってたのは無理していたんだね

みんなおばあちゃんが大好きだったんだね

改めて、凄いなぁっておもった

おばあちゃん今までありがとう
おじいちゃんには逢えましたか？

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